【宜野湾市】佐喜眞美術館 戦後80年「命どぅ宝 《沖縄戦の図》全14部」展 2025年6月5日(木)-2026年1月26日(月)
今年で戦後80年を迎えます。戦争により県民の4分の1にあたる9万4千人が犠牲になった沖縄戦。軍民合わせて20万余の尊い生命、財産、そして文化遺産を失いました。

画像はイメージです
戦争体験者の高齢化にともない直接証言を聞く機会は刻一刻と減っていますが、宜野湾市上原にある佐喜眞美術館では、絵を通して「沖縄戦で何があったのか」垣間見ることが出来ます。佐喜真美術館はコレクションのテーマに「生と死」「苦悩と救済」「人間と戦争」を掲げ、丸木位里(1901-1995)、丸木俊(1912-2000)作の「沖縄戦の図」を常設展示しています。
2025年6月5日(木)より2026年1月26日(月)まで、戦後80年「命どぅ宝 《沖縄戦の図》全14部」展にて丸木夫妻が6年かけて完成させた全作品14部が公開中です(※期間中、一部展示替えあり)。地上戦を国内で唯一体験した沖縄。お二人は体験者の証言を直接聞き、戦争で人間がどのように破壊されるかを描きました。

丸木 位里

丸木 俊
「皆にしっかり見てもらい、戦争をしない歴史を歩んでいってほしい」との願いが込められています。奥に進むと中央の大パネルに描かれた沖縄戦の図。それを挟むように左右のパネルには集団自決があったガマ(洞窟)の惨状と、投降して命が助かった後のガマが描かれており、その対比が重々しく、圧倒されます。
実際に体験していない戦争を想像できても、語り継ぐ難しさ。それでも、毎年6月23日の慰霊の日は、学んで知る事、そして戦を乗り越えてきた先人達からのメッセージ、“命どぅ宝“ という金言(クガニクトゥバ)がどんな気持ちで語り継がれてきたのか。想いをはせることは出来るのではないでしょうか?
美術館の建物屋上の階段は6月23日(慰霊の日)にちなんで6段と23段になっています。そして階段の先に設けられた小窓は、「慰霊の日」の日没にあわせて夕日が差し込むよう設計されています。
毎年6月23日は来館者の皆さんが小窓から差し込む太陽や、海を眺める事ができるように開館時間を延長しています。

パンフレットより
小窓に日が差し込む時間は午後7時頃です。※屋上のみの観覧はご遠慮ください。2023年に公開された映画、沖縄戦の図 全14部 は那覇市の桜坂劇場を皮切りに、現在も全国各地で上映されています。DVDも販売しているので、ご覧になりたい方は美術館にお問い合わせください。
佐喜真美術館へのアクセスです。宜野湾市役所から市道宜野湾11号に向かい、
ぎのわん皮フ科を過ぎると右手に看板が見えてくるので右折。
すぐに小さな案内があるので左折すると駐車場です。
美術館へ続く小道は月桃の香り。
佐喜眞美術館は1995年に国連出版の『世界の平和博物館』にも収録されています。
戦後80年のこの機会に、佐喜真美術館を訪れてはいかがでしょうか?
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